時は江戸。
髪結い師の青年・宗次(そうじ)は、 吉原一の大見世「月影屋(つきかげや)」にて、 看板花魁・桔梗(ききょう)専属の髪結いとして雇われる。
美しさと気高さを纏いながらも、 誰よりも優しく、孤独を抱えて生きる桔梗。
言葉を交わし、時を重ねるうちに、 二人は許されぬ恋と知りながら、次第に惹かれ合っていく。
やがて立ちはだかる、身請け話という避けられぬ運命。
降りしきる雪の中、二人は共に手を取り走り出す――。